【 アホンダラ達の空 】
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◆◆◆ 製作者:キクメン 「 MiG-21 bis "フィッシュベット" 」 ◆◆◆
◆◆◆ 飢えた魚 アラポン・ソレロンチャウ ◆◆◆
〜 White Knigt & Black Knight 中編 〜
彼の名は アラポン・ソレロンチャウ 。
トイ国( 「タイ」 のアホンダラ名 ) からの雇われパイロットだ。
彼は腕は良いのだが柄が悪く、彼の国の隊からはつまはじきにされたのだが、
ここミンゴルの地では彼のようなアラクレ共ばかりなので、
前の隊の時のように追い出されることはなかった。
さて、話は前回にさかのぼる。
( 前回の話は コチラ )
前回キクメン軍の第一次攻撃隊(といっても資金面から2機のみの隊)が、
魚に追われるところから始まったが、
その魚こそ、まさしく アラポン の駆るフィッシュベッドであった。
「なんだ、久しぶりにドンパチやれるって聞いたから来てみたってぇのに、
相手は音速も出せないようなロートル攻撃機かよ。」
( 彼の機体も十分ロートルだと思うが・・・ by キクメン )
「こんな奴を食っても面白くもなんともねぇが・・・まぁ、いいか。
何もないよりはマシってもんだ。」
圧倒的に有利な位置、そして速度を持った飢えた肉食魚が喰ってかかった。
アラポンは執拗に相手の背後を取った。
既に撃墜出来る位置を何度も取ったにも関わらずアラポンはトリガーをひかなかった。
相手にしてみれば、まるで狩りを楽しんでいるかのような残忍な行為に映ったが実はそうではない。
( 確かにアラポンの性格上その意図がまるでなかったかというとそうではないが・・・ )
相手が自分よりも圧倒的に弱いと知るや、
彼、アラポンは確実に相手を仕留められる位置につくまでトリガーを引かず、
弾の消費量を極力抑えていたのである。( 無論空対空ミサイルは使用しなかった )
他の隊はともかく、
アラポン達が契約している隊( といってもスポンサーは1民間企業 )では、
燃料以外の兵装は基本的には自腹であった。
そのため、腕のたつベテランは極力効率よく闘うことが身に染み付いていたのだ。
「 なんだ? もっと、遮二無二逃げ回るかと思ったが、こいつら妙に落ち着いてるな・・・ 」
「 ・・・さては・・・援軍が来るな、しかもこいつらのどこか落ち着いてる機動からして、そいつは信頼されている。 」
アラポンは柄は悪いがこれまでの経験から磨かれた洞察力は鋭く、
そしてそのアラポンの予想は見事的中した。
アラポンは正面方向より音速を超える速度で向かってくる機体を確認し、
彼は兵装をガンからミサイルに切り替えた。
相手の機体は一世代前の機体であったが、
その純白の機体が描く機動は古さを全く感じさせない美しく優雅なものであった。
と、同時に彼の直感が相手のパイロットは女性ではないだろうかという思いが脳裏をよぎった。
アラポンは何故かそれが無性にムカついた。
相手の純白の機体をとことん汚してやりたいという思いでいきりたっていた。
彼の行動動機は不純めいたものがあるが、ファイター乗りとしての腕は一級で、
空戦格闘能力で劣るスターファイターは不利であった。
純白のスターファイターを駆る彼女、ジュディ・ファースターは苦戦を強いられ、
このままこの空戦格闘が続けばいずれ喰われることを悟ったが、
彼女の機体は敗北感に屈し恐怖を全身で表すかのような挙動をすることはなく、
むしろ、何か勝利を信じるように整然と飛びつづけた。
その凛とした芯の強さがますますアラポンをムカつかせた。
汚い言葉をさんざんののしりながらも彼の機体操作は冷静緻密で、
純白のスターファイターをロックオンするのは時間の問題であった。
・・・しかし、大空の騎士は一人ではなかった・・・
◆◆◆ キット解説と製作後記 ◆◆◆
フジミ製 1/72 MiG-21 bis
恐らく 1/72スケールの MiG-21 のキットの中では最高のキットである。
モールドを見ているだけでもウットリするキットだ。
作りやすさや合いも十分良い。
とにかくフィッシュベット好きならば、
このキットは2つはストックしておくべきキットである。
というのはこれまでのキットインプレと変わりない。
今回も特に記載する程のことはないので、
取りあえず失敗談でも書くことにします。
結論から書くと、せっかち君は結局失敗して遠回りするということです。
具体的に書くと、マスキングをキッチリしっかり時間をかけてやれば、
入り込んで欲しくないところに塗料が付着して、
泣く泣くリカバリーしなければならないこともしなくて済むということです。
また、後端のエンジンノズル付近をマスキングして、
エアブラシで金属色を吹くことを面倒臭がって、
一発筆塗りなどをするもんだから、ノズル部分だけ筆ヌラでデコボコで目立ちます。
さらに、本来ならツヤ有りで本体を塗ってからデカールを貼らないと、
つや消し梨地塗膜表面だと微細空気気泡が封じ込められて、
デカールの透明部分が白く浮き出てしまうということも知っているくせに、
やっぱり手間のかかる工程を面倒臭がって、
結局、例えばテールレターにあたる部分の「IAFS」などが透明部分が目立ってしまうのであります。
(IAFS : Isiken Air Force Service の略、
「何故英語なんだ?」とか野暮なことは言いっこナシだぜ諸君)
とまぁそういうわけで、キレイに上手く作るコツというのはしっかり考えて、
手間を面倒臭がらないということが始めの一歩なんだけど、
「そんなの知らね〜、オレはすぐに完成させたいの!」
というせっかち面倒臭がり屋のキクメンは全くそういうことは意に介さないわけ。
結局自己満足の世界なので、楽しく満足出来るラインをクリア出来ればいいやという適当君なのです。
でも、カッチョEですよ。
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