【 アホンダラ達の空 】

ショッパイヤ高原の激闘 の入り口へ戻る

アホンダラ達の空 の入り口へ戻る



◆◆◆ 天国みたいなもんさ ◆◆◆

A−10ファイターになって早20年、だがまだまだ引退なんか考えちゃいない
特にこのショッパイヤでの作戦は俺の性に合っている。

ターゲットは土木工事のロボットや鉱山施設に架橋や幹線道路、動かない敵を攻撃するほど楽なものは無い。

飲んだくれていたって作戦に支障さえ出なければ何にもいわれない、二日酔いのときは仕事はキャンセルだ。

実力勝負の世界とかいうが、まぁ若い奴らが下手なおかげで十分商売になっている、それに機体だってまだ当分は大丈夫だ・・・と思う。

世間ではここを生死をかけた戦場なんていう、実際未帰還機の話は少なくない、だが、嫌な思いをすることはほとんど無い。


A−10の特徴は強力無比な機関砲だ、圧倒的な破壊力で装甲車両程度ならダンボール箱同然に破壊することができる。
爆弾と違ってピンポイント攻撃ができる場合もあるんだ。

その昔、政府要人の前線視察の情報が流れてきた、そして要人暗殺計画が立てられた。
情報は正確で前線基地に奇襲をかけたら基地は蜂の巣を突いた様な騒ぎになった。
そして戦場に似つかわしくない「黒のリムジン」が要人を乗せて飛び出してきた。
運転手は必死に車を左右に蛇行させて退避行動をとった様だが、俺は何の苦労も無くロックオンできた。

ミッションに適した機体とパイロットの選択、そして正確な情報、完璧な作戦計画だった。
ただし、ひとつ、リムジンに要人の娘が同乗していることを除いては。

必死で逃げるリムジンに背後から近寄りトリガーを引いた。
その瞬間、後部座席で、振り返りながら、俺を見据える硬直した表情の娘と目が合った・・・
トリガーはすでに引かれていた、時間が止まったような感覚だったが、次の瞬間にはリムジンは紙切れのように四散していた。


時々あのときの光景が夢に出てくる、そんなときは酒を飲んで忘れるにかぎる、戦場では良くあることだと言い聞かせて。
動かない目標は表情ひとつ変えることは無い、それでも稼ぎになってくれる。
そうさ、機械相手にドンパチゲームをやっているここは天国みたいなところなのさ。




◆◆◆ 製作者:イシケン 「 A−10 サンダーボルトII 」 ◆◆◆













◆◆◆ キット解説と製作後記 ◆◆◆


ARIIの「A−10A サンダーボルトII 」です。
古いですよ〜驚いちゃうぐらい古いキットです。
原型はLSでし、イシケンが入手したものも15年ぐらい放置していたものですから。

さて、組み立ててみて思ったことですが、「後発のドラゴンより良い」という率直な感想。
どこを?といわれたら「全部」と答えるしかありません。
合いのよさ、モルド、作りやすさどれをとってもドラゴン以上、もう欠点がありません
「スカイラーク全部」と同じで、問答無用なのです。

ただしデカールはイマイチでしたね。


さて、ARIIとドラゴンではARIIに軍配が上がります、買うのならばARII(マイクロエース)のものをお勧めします。
デカールもきっと良くなってるでしょう。
LS時代の職人の意気込みを感じる商品でした。



ショッパイヤ高原の激闘 の入り口へ戻る

アホンダラ達の空 の入り口へ戻る