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さて、エアフィックス300円の理由をさらに追求してみることにする。
その一例として、コクピット内のシートを見てみよう。

まずはエアフィックスから・・・



お次にドイツ・レベル。



なるほど、エアフィックスの300円シートは、板を折り曲げたような簡易イスなのか。
これでドッグファイトをするのはかなり厳しいぞ。

300円のエアフィックスのキットにパイロットフィギュアがついているのは嬉しいが、
このパイロット、かなりの巨人である。

例えばテレビの世界ビックリ仰天人間などのバラエティー番組で登場する身長が大きい人などは、
それに比例して頭も巨大(普通の人に比べれば大きいが)とかはならないのである。
ようするに学校の算数で習う「相似」的にデカイのである。

これが同じ1/72のバンダイのハイグレード・オーラバトラーシリーズのフィギュアになると、
小人になってしまうのである。

このあたりは「プラウザー」あたりのフィギュアキットに御登場願うしかないのだろうか?
(プラウザー:興味のある人はネットで検索してみてください)

おっと、話がそれてしまったが、
ドイツ・レベルのキットはそれなりに戦闘機のシートにはなっている。

が、しかし、それとて、2500円もとるほどのものではない。

だってさ、シートベルトらしいモールドが入っているのは確かに頑張った結果なんだろうけど、
写真を見れば分かるようになんだかシートベルトというよりは、
炎に包まれ溶けてシートと一体になってしまったかのような酷い有様じゃありませんか・・・

同じ2500円出せば国産キットでかなりの出来のものが手に入ることを考えれば、
これはかなり痛い出費である。

さて、最後にキャノピーを見てもらおう。

もちろんエアフィックスから。



・・・

まずはエアフィックスのキャノピーなのだが、
キャノピーピラーがあるんだかないんだか、それはこの際もうどうでもよくなってくる。

ここまでくると一体整形じゃんやったぁ! とか開き直って現実逃避的コメントが出てくるのである。

とにかくヒケてる。悲しくなるくらい。
しかもヒケでもってシワが出来てしまっている。
(写真では確認しずらいと思うが)

そんでもってすさまじい肉厚である。
これなら30ミリ機関砲でも穴があかないんじゃないか? というくらい肉厚なのである。

でまた、ドイツ・レベルのキャノピーが、これまたなんともすごいことになっているのである。



店の店長と、海外物は輸入時期に気をつけろ、などとまるで季節物の生鮮食料品問屋みたいなことを、
冗談まじりに笑い話として話していたことがあったが、数日後まさしくそれが現実になるとは思ってもいなかった。

つまり船便でプラモン君たちはドンブラコ・ドンブラコと海に揺られて入ってくるのであるが、
真夏の炎天下の輸送船のコンテナ内は気温40度〜50度になるのである。

そうすると一部のプラ製品は上記のように「クニャリン」となるのである。

・・・
・・・

こりゃもう笑うしかない。

キット自体が曲がってるわけではいのでまぁヨシとするが、
もう一度改めて書くと、これに2500円をつぎ込むのはなんだか無駄としか書きようがないのである。

◆◆◆ 総論 ◆◆◆

最初に「 飛行機のスタイリング 」という本に出会って以来、
このフィアットなる軽戦闘機に興味を持ってしまったのは良いが、
肝心のキットの方の出来がかなりしょっぱいというのはなんとも残念な結果に終わってしまった。

結論から書くと、フィアットが好きでフィアットのキットが欲しいという人は、
金を湯水のように使える身分の人か、余程のもの好き以外ならばあきらめた方がいいということである。
(フィアットG.91が欲しいという人自体が少ないか・・・)

同じ軽戦闘機でも、「 BAEホーク 」や「 アルファジェット 」のフジミの旧キットの方が、
(こないだ中古ショップで300円とかで手に入れた)
はるかに良いモールドをしているのでお買い得である。

同じ2500円払うならば、中身を確認できる国産キットをこそ買うほうが良いということで、
今回の徒労に終わったキット比較ベストバイはどれだ(結局なかったが)記事を終えることにする。

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