************ ストーリー前解説 ************ |
前回、アンドレアスに完膚なきまでに叩きのめされた、 シャンペール・ドゥ・ボワール であったが、 彼はくじけることなく復讐に心を燃やすのであった。 |
お坊ちゃま、奥様からの贈り物をお届に参りました。 セバスチャン! 爺や! 、ここへは来るなと言ったじゃないか! ( セバスチャンと言った時、不覚にも少し嬉しい気持ちが湧き上がったが、 それは淋しさやホームシックからくるものだということが分かり、 すぐに爺やと言いかえるあたりがシャンペールの性格である ) そう申されましてもお坊ちゃま・・ そのお坊ちゃまはよしてくれよ、セバスチャン! ハ、ハァ、申し訳ありませんシャンペール様。 で、母上様が僕に何を贈ってくれたというんだい? ハイ、11番ハンガーに届いておりますので、 是非ともご一緒下さりますでしょうか。 なんだい、僕は今忙しいんだ。 こないだ父上が手を尽くして下さった機体がやられてしまって、 それどころじゃないんだけど・・・ (数分後しぶしぶハンガーに向かったシャンペールであった) |
こ・・これは!! はい、これをお坊ちゃまにお届けせよと申し付かりましたのです。 それと、これを。 お母上様から、お坊ちゃま宛のお手紙でございます。 「 我が愛するシャンポールへ 」 あぁお母様・・ またしても僕の名前のスペルがシャンポールになっている・・・ 相変わらずだね・・・お母様・・・ 「 ああ、愛するシャンポール、 あなたがあの恐ろしい戦争に行ってしまうなんて、 私には信じられないことで、毎日食事もろくに胃腸を通らない毎日です。 」 お母様、それを言うなら喉を通らないだよ・・・ 「 でも、あなたがドゥ・ボワール家の真の漢になるために、 立ち向かっていった試練というのならば、仕方ありません。 私はあなたの勇気と決断に出来る限りのことをすることにしたのです。 あぁ愛するシャンポール、どうか無事、漢になって帰ってきて下さい。 あなたを世界の誰よりも愛するママン、マーガリンより。 」 ママン・・僕のママン・・・ 僕は・・僕は必ずや一人前の漢になってみせます。 どうか僕を見守っていてください。 シャンペールの目には熱く流れ落ちる一筋のものがあった。 |