【 アホンダラ達の空 】

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◆◆◆ 『説得工作』 ◆◆◆

「・・・・応じますかねェ、連中・・・」
「まァ無理だろうな」
「・・・・・・」
「我々が直接行動する訳じゃない、取引するのは背広組みだ、気にするな」
「は・・・・・・」

此処はジャプン海上自衛隊所属、イージス護衛艦『みょうこ』のフライトデッキだ、
私は艦長のワダツミ、話し相手は私の右腕でもあるウシオ航海長である。

我々は元アメリア海軍所属であった原子力空母『レールガン』の説得に向かっている途中である。

レールガンは海底エネルギウム鉱床を発見し、独立空母国家としてアメリアを裏切った売国奴である・・・・
(・・・と、アメリアの事務次官が《オフレコ》発言をしていた)

色々なしがらみから、アメリア本国が直接軍事行動に出ることが不可能であった・・・・・・
そこで各同盟国に対し、説得工作、若しくは軍事介入するよう促してきた訳だが、
とうとう我ジャプンにもそのお鉢が廻ってきたと言う訳だ。

時のジャプン国会で可決され、ノコノコ出向いてきた訳だが、
これがまた大変な道のりだった・・・・・・

途中低気圧で荒れ狂う海を乗り越え(僚艦が機関故障を起こし、脱落)
また、ラスア海軍所属の艦載機に追い回され(別の僚艦が攻撃され、通信システムがダウン、コイツも帰還)

紆余曲折を乗り越えやって来た・・・今は本艦とジャプン海上保安庁所属の大型巡視艇、
それから対潜哨戒ヘリコプター1機だけでささやかな『艦隊』を編成している。

「おお・・・此処は少し寒いですな・・・・でも良い眺めだ・・」
「これはこれは・・・こんな所になんの御用ですかな? 大使殿」

この人物は駐在アメリア大使のS・V・タイン大使だ、
今回の説得に当たり、我ジャプン国防大臣、並びに親善大使と同行して、
此の艦に乗り込んだ人物であり、なかなか立派な人物でもある。

「如何です?一本」
「おお、これは・・・有り難く頂きましょう・・・艦内は何処も禁煙で・・・」

私は煙草を差し出した・・・・・
本艦は艦内禁煙が原則である、もっとも、士官室と艦長室、一部の区画は其の限りではないが・・・・・

愛用のジッポで火を着ける、紫煙がたちまち潮風に流される・・・

「旨いですな、ジャプンの煙草は・・・フー・・・」
「如何です、見込みはありますか大使?」
「本国では大騒ぎです・・・たった1艦とは言えアメリア海軍の中枢を担う空母の造反・・・・
それに巻き込まれたあなた方も大変ですな」

目を細め、遠くを眺めながら語りかけてくる

「ジャプン国会も大荒れだった様子・・・一部野党議員の中には『脱・アメリア』を訴える者も居たとかで・・・・・」

「まァ・・・基本的にはキクメン軍に賛同している訳で有るのですが、如何しても其処の所は・・・ね・・・」
「大使閣下・・・」

遠慮がちにウシオが話しかける

「なんですかな? 航海長殿」
「此の艦で『レールガン』と1戦交えるのは私を始め、クルー総員の本意ではありません・・・」
「承知しております・・・なんとか頑張ってみるつもりです・・・つもりでは御座いますが・・」

彼の懸念は良く判る・・・・同行する我方の親善大使と国防大臣が問題なのだ・・・・・
両名共、国内外問わずあまり評判の良い人物ではない・・・・・
この前もチョッとした事からトラブルを巻き起こし、偉い騒ぎになったばかりだ。

万が一彼等が暴言を吐き、レールガン艦長の機嫌を損ねでもしたら大変な事になりかねない、
実弾装備をしているとは言え、唯のイージス護衛艦にあんな巨大な空母に太刀打ち等出来よう筈も無い。

「いずれにせよ明日にはレールガンが居る海域に到達します、大使はそれまでにシナリオ作りに没頭して頂きます」
「それは・・・モチロン、其の為に出向いて来たのですから・・・」
「恐れ入ります、今夜は艦長命令で会議室での喫煙を認めるようにしておきます」
「これはかたじけない」
「私に出来るのはこれ位です、さ、もう日が暮れます、艦内に戻りましょう」
「ですな、少々寒い」

夕焼けの海に長い航跡を残し、急ぎ『レールガン』に向かう『みょうこ』・・・・・・・・・・・
果たして、彼等は任務を遂行する事が出来るのだろうか?
はたまた一戦交える事に!?

It continues to the next time.!?




今回のお題は『裏切りの大海戦』をテーマにしてみました、
製作したキット!?は ペーパークラフトのイージス護衛艦『みょうこう』
並びに哨戒ヘリコプターSH-60Jで御座います。

出所は海上自衛隊のホムペからです、
頂き物ですが、一国民として税金払っているのでまァいいかと・・・・(^^;

型紙を製作された自衛官の方には感謝しております、
後、2〜3回ほど同じものを繰り返し作り込めば、良い物に仕上がるはずですが、
そこまでの根性も気力も維持できそうに無いのでこのまま出展致します。






兎に角大変でした・・・・・
生半可にナイフを入れるとエッヂが立ち過ぎ、処理がぼろぼろになるし、
切ってはいけない部分を切断したり・・・・

筆圧が高いせいもあってデザインナイフの切っ先が直ぐ駄目になるし、試行錯誤の連続でした。

ちなみに材料は七星ケント紙A4を使用しました、完成後の強度はバッチリです。


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