【 アホンダラ達の空(外伝) 】

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◆◆◆ ドッグファイトサーカス ( subtitle・・・・Kick me! ) ◆◆

ガンガンガン!!  クソッ! また弾に当たっちまった!
ったく・・しつこいったらありゃしねえ、それもこれもエリックのヤツがわりィんだ・・・・

今日のゲームは雷撃ゲームだ、ドッグファイトも良いが、オレはこのゲームが大好きだ、
執拗な迎撃を潜り抜け、フィッシュ(魚雷)一本でデカイ獲物を仕留める・・・・

その達成感たるや目まぐるしく相手の尻に噛り付くドッグファイトの比ではない、
もっとも、単機での雷撃は不可能に近く、数チーム組んでのアタックになるが・・・

実際今も、別のプライベートチームと小隊を組んで参加している、
大きなチームと違って、小規模運営のチームでは仕方の無い事だ。

『ガ〜ピ〜・・・バル・・・ス・・スバル!』

おっと、その仲間のチーム、エアロ・エンジェルのパイロットから無線だ・・・

『ヘイ、こちらスバル、如何した、ミック?』
『な〜んで俺達だけがこんなにターゲットの直衛機に襲われるんだい?』
『さ、さァ?な、何でかな?』
『がっはっは! そりゃ決まってンだろうが、なァウィングスさんよォ』

今度はチーム・シッティングベアのパイロット、ウッドカッターだ・・・

『さ、さあ、なんの事だい? ウッド』
『グハハハ、ま〜たトボけて、これだからジャプニーズは嫌いだってんだ』
(本当に嫌いな訳ではなく友人同士のツッコミ合いです)

グ・・・ウッドのヤツ・・・普段は惚けているくせに、こう言った時には、
真っ先にツッコミ入れてきやがる。

『兎に角スバル、これ以上攻撃喰らったらマジにヤバイって』
『グハハ、エンジェルの銃座は昼寝中か?』
『ガ〜ピピ〜・・な・何言って居やがる! コノ☆▲★×ヤロー!』(エンジェルの銃座員)
(↑聞くに堪えない悪口)

『わりィわりィ、ジョ〜クだよジョ〜ク』

なんて連中だ、ゲームとは言え一つ間違えば海に叩き落ちるって言うのに、
口喧嘩しながら飛んで居やがる・・・・・

『あ〜・・もう良いって、俺達が・・いや、正確にはエリックのヤツが悪いんだ、
ゲームが終わったらヤツに驕らせるから今回はカンベンしてくれ、な? ミック、ウッド』

『おいおいスバルゥ・・・なんでオイラが悪りィんだよォ〜』

情けない声を出してエリックが抗議してきたが、後席のグロリアに思い切り突っ込まれる・・・・・・

『おだまりエリック!! アナタがロンの説明を良く聞かないから悪いのよ!』

普段はエリックに優しいグロリアらしからぬツッコミだ・・・・
有無を言わせぬ迫力に、当のエリックもぐうの音も出ない。

『は・はい・・・みんな・・ゴメンよォ〜』
「大体なんでメカニックのオイラが此処に居るんだよォ・・・
それもこれもステンのジッちゃんがチーム辞めるから悪りィんだ・・ブツブツ・・・」

『エリック! みんな聞こえているわよ!』
『ひえ〜! ゴメンなさ〜い』

『さァ、そろそろアタックポイントだ、みんな気ィ引き締めてくれよ・・・
エリック、無駄ダマ撃ってるんじゃねェぞ?』

『あ、ああ・・・』
『相手が射線に入ったら教えるのよ? 判って?』
『判ったよ、グロリア』

標的が見えてきた、あ〜こりゃまた・・・小さいなァ・・・・
3機編隊じゃ交わされそうだ・・・・・

『見えたか? 3機同時じゃヤバイな・・・如何する?』
『時間差で落すしかねェな・・・』
『ガハハ、それじゃ誰が先にアタックする?』

どうせ共同作戦だ、誰が当ててもポイントは平等だ・・・・・

『俺達から行かせて貰うぜ、いいな?』

エアロ・エンジェルのミックが言ってきた。

『ああ、イイゼ、じゃ次は俺、最後はウッドで良いな?』
『ぐふふ、美味しい所をありがとう』

『良し、それじゃ散開、各個攻撃、タマに当たってんなよォ!』

高角砲の俯角よりも低く飛ぶ為高度を落す、頭の上で破裂音が聞こえる様だ・・・
後ろからは相変わらず標的の護衛機からの攻撃が続く・・・・

エリックが応戦しているが撃ってばかりじゃあっという間にタマ切れだ、

『射線に入った!』

この一言で機体を横に滑らせる、

『スバル、投下ポイントまで後2マイル! 機首を後2度右に!』
『ヨーソロー!』

『ス、スゲェ! 海面から飛沫が上がっているぜ!』

ガンガン! っち! また当たった!

『被弾したわっ! 耐久度ポイント、残り12っ! 後がないわ』
『OK、距離は!?』
『投下ポイントまで後半マイル! あ、今ミックが投下!』
『速いって!』

『標的、回避行動開始!』
『やった! 一機撃破!』
『いいぞ、其の調子だ』

『機首修正! 左0.5度! 間も無く投下ポイント!』
『いっくぜェ!! 5.4.3.2.1.投下!』

フィッシュを放つ、機体が軽くなり、一気に持ち上がろうとするが、
スティックを押さえ込み必至に水平を保つ・・・・

『よっしゃ! 回避運動に入る、エリック、撃ちまくれ! グロリア、ウッドは如何した?』
『ウッドも今投下したわ・・・・あれ?・・待って、あっちゃ〜・・・』
『?』
『投下と同時に被弾、撃墜されちゃったァ』

『ガガ〜ピ〜・・・ガハハハ、やられちまった、でもフィッシュは落したゾ』
『ああ、らしいな、ご苦労さん』
『終わったら旨いビールでも飲もうや、じゃ先に戻っているゾ』
『ああ』

さてと、コッチはと・・・

『エリック! 戦果報告!』
『ひえ〜! 曳光弾のアメあられだァ! え〜っと・・・め、命中!』
『何本当たったの?』
『み・水柱・・・2本! オイラ達とウッドのだ、イャッホ〜!!』




その後何とか被弾せずに帰還した俺達は、ゲームの興奮冷めやらぬ内に街に繰り出した、
モチロン、今日はエリックのおごりだ、皆が容赦無く飲み食いを始める・・・・

「オイオイ、幾らなんでもいい加減にしてやれよ」
「ガハハ、そうは行かんぞ、お陰で今日はいつもの倍苦労させられたんだからナ」
「そうそう、これでカンベンしてやるんだから在り難く思ってくれなきゃな」
「そ・そりゃァないぜェ・・・トホホ」

エリックがしょげ返るのを見てグロリアが声をかける。

「まァ、それでも良かったわよ勝てたんだから、エリックも3機も落としたんだから凄いわよ」
「そ・そうかい? エヘへ、良し、なんか元気が出てきた、みんな、遠慮せずにやってくれ!」

現金なヤツだ、さて、なんでこんなに苦労したかって?
今日の標的は駆逐艦だった、本当ならそんなに護衛機に狙われるこたぁ無いのだが、
大きな誤算があったんだ・・・・

写真を見てくれ、な? 判るだろ? 
こんな派手なペイントしてちゃ『撃ってくれ』って言っている様なモンだ、
エリックがドジってペイントしちまって、結果チーム毎狙われたんだけど、参ったぜ。

ガキの頃学校で背中に張り紙された様なモンだ・・・・・・
『Kick me!』・・・・ってな。

☆  It continues in the next time.??




さて、今回は魚雷を使っての雷撃ゲームを主題にしてみました。

ヴァルキリーウイングスのメカニック、エリック君のドジで、尾翼部分を目立つ色にペイントされ、
標的艦の護衛機に狙われ易くなってしまったと言う、こじつけも良い所のストーリー
でしたがいかがだったでしょうか?

文中では触れていませんが、エリック君が間違ってペイントした原因は
チームを辞めたステン3rdの代わりのパイロットがルーキーで、
今回のゲームには其のルーキーが参加するとカン違いした為です。

実はマネージャーのロンが、一人ベテランを雇ったのをエリック君が知らなかった・・・・

・・・スンマセン、楽屋オチはもう二度と・・・・

で、俺設定では魚雷は炸薬を搭載せずに、替わりに高圧の不燃性ガスボンベを搭載、
これで命中時の爆発を再現しております。

魚雷本体には判定委員会にリンクした小型コンピューターとカメラを搭載、
命中判定とギャラリーが注目する大型スクリーンに魚雷の航跡と
カメラからの水中映像を映し出す仕組みとしてあります。


さて、今回のキットはハセガワのアベンジャー、1:72スケールキットです。

ナナニーとは言えサイズが大きく、まるでヨンパチの単座機程のサイズがあり、
作り応えタップリのボリュームです、これでヨンパチならもっとデカイでしょうな(^^;

今回初めて迷彩塗装に挑戦してみましたが如何でしょうか?
エアブラシのフリーハンドはまだ無理なので、マスキングした後に色の境界線にぼかしを入れてみました。

キャノピーは相変わらずの下手クソですが、コックピットよりも後部銃座が苦労しました(汗)








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