【 アホンダラ達の空 番外編 】

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◆◆◆ (ドッグファイトサーカス外伝)《ピエロ・ファイター》 ◆◆◆

「アニキィ、また今日もコイツで飛ぶんですかァ?」
「仕方ないだろ、ウダウダ文句たれてネエでさっさと準備しろい」
「ちぇ、俺も奴ら見たいに戦闘機に乗りたいのになァ・・・」

弟分のマークスがブツブツぼやきながら機体の点検を始めた、
オレだって本当は花形パイロットの様に大空を戦闘機を操ってみたいさ。

でもな、マークスよ、俺たちだって立派なドッグファイターなんだぜ・・・・・・・

「アニキィ、今日はカービン銃使うのかい? それともマシンガン乗っけていいの?」
「今日はなんとなくMP-5でもぶっ放したいなァ」

マークスにそう言われはっとした、そうか、まだ決めていなかったっけ・・・

「そうだな、今日は標的が少ないしな、・・・・・お前、アリサカにはもう慣れたのか?」
「冗談じゃねえよ、レンタルするたんびにズレまくりの固定サイトに合わせるなんて・・・カンベンしてよォ」
「だけどな、M-16やMP-5じゃ客が喜ばないンだよ」
「それじゃ今日はアニキが撃ってよ、オイラは今日は操縦させて貰うからね!!」
「・・・フン、あんなオンボロ使うくらいなら45オートの方がずっと当てる自信在るぜ、まったく、ブツブツ・・・」

そう言うとヤツはサッサとコクピットに潜り込んじまった、
あ〜あ、また逆ギレしちまった・・・しゃあねえなァ、
もう23にもなるってのに、何時までガキ気分が抜けねえんだか・・・・・

オレだって正直アリサカは苦手だがしようがネエ、雰囲気ってのは大事だ、
今度正式に1,2挺しっかりした物を運営委員会に用意して貰おう。

さてと、出番まであと小一時間か・・・

「おい、マークス、いつまでスネて居るんだ、さっさと着替えて準備しねェと、またどやされるぞ」
「いっけねえ、直ぐするよ」

さてと、コッチは準備OKだなっと、弾は一応多目に用意してるしアリサカも綺麗にしてある、
程度は珍しく極上物らしい、良くレンタルしてくれたよな・・・・

ジャプンから送ってきた煎餅と渋茶でTVで放送しているゲームの様子を見ている・・・・・
お? なんだよ、スバルの野郎、ガス欠かよ・・・あのやろう、相手がグロリアだから手を抜いたな?
きっとあの金髪ネエチャンに気があるんだ、今度里帰りしたらお袋さんにチクッてやる。

「アニキィ、準備出来たぜェ、そろそろ行こうよ」
「おお、解った、ン? オマエ、今日はまた随分いいカッコしてんなァ」
「ああ、いっつも派手に決めて目立ってるのはアニキだからね、タマには華持たせておくれョ」
「ああ、イイゼ、今日はオマエがスターだ」
「ホント? マジ? やったー!」

あ〜あ、さっきまでふて腐れていたのがもうご機嫌だ、ま、いっか。

其の時、場内アナウンスが派手なファンファーレと共に流れた・・・・・

『場内の皆様! 只今よりハーフタイムショーが始まります!!』
『本日のショーはピエロのバルーンバスター、演じるのはブラザーピエロのふたりです!!』

「いくぜ! マークス!!」
「OK、アニキ!」

さあ、ショーの始まりだ、マヌケな色に塗られた機体が其れに似合わないエンジンの咆哮を挙げて滑り出す、
其の機体に負けず劣らずの衣装とメイクで乗り込んだ俺たちが客に手を振り応えながら離陸する。

今日の標的は発火性のガスを仕込んだバルーンが20個だ、小銃弾が当たっただけで派手に爆発する仕掛けがしてある。

「アニキィ、今日もエンジンの機嫌が良くて良かったねェ」
「ああ、手順は覚えているな?」
「ああ、ばっちりさ、アニキは派手にズッコケておくれよォ」
「OK,まかせておけって」

さあ、行くぜ、マークス、上手い事操ってくれョ・・・・・・・・

「俺達だって客を喜ばせる事が出来るって花形エースの連中に見せてやろうぜ」
「OKアニキ、任せておくれョ」

俺達の乗ったカ-号はフワフワ浮いている目標に向かって真っ直ぐ飛んで行った・・・・・・・・・・・

そのちっちゃな機体に俺達の夢と観客の笑いを背負って・・・・・・・

                                                 《End》

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・・・・と、言う訳で今回のお話はドッグファイトサーカスの影の立役者にスポットを当ててみました。

登場人物は スバルと同郷のジャプン人、名前は其の内(って言うか思いつかなかった)
それと、弟分のアメリア人のマークス君、この二人です。

彼らはドッグファイトの運営委員会に雇われている専属のピエロで、ハーフタイムや宣伝のビラまき等が仕事です。

愛機は旧ジャプン陸軍が砲弾の着弾観測に使用した陸軍萱場式カ号観測機です、
とある航空博物館に展示されているものを払い下げて貰って使用している設定です。

俺設定ではエンジンを一寸いじってオリジナルより馬力をアップ、その他ピエロに必要な装備を満載しております。
(スモークディスペンサーに吹流し牽引フック、紙吹雪やチラシは乗員がばら撒きます)
演技によっては床板が抜けて足をバタつかせると言うお約束の仕掛けもバッチリです。

オートジャイロの特性を生かした演目で観客を大いに沸かせ隠れたファンも大勢いるようですね、
特に女性とお子様の人気はダントツって事で・・・・・・・

いい加減にしないと怒られそうですね、では、真面目にキット紹介です。

使用キット、1/76スケール ファインモールド製 陸軍萱場式 カ号(オ号)1型観測機 (割引価格\1350で購入)



え〜、製作ですが、成るだけ間抜けな配色にしました、
旧日本陸軍の練習機色を参考にしましたがもうちょっとオレンジが強くても良かったでしょうか?

細かいパーツはパーティングラインに沿ってお煎餅の耳の様になってました(苦笑)
パーツの合いも少し悪かったかな? パテを使うと後でヤスリかけるとモールドが消えそうなので
今回は諦めました、サーフェイサーも同様の理由で使用していません。

もっとも塗装を失敗してあんまり意味無かったと言うのが正直な所です(駄目ジャン!)
下手に筆を使うより、スプレーした方がずっと良かったかもしれません。

主脚支柱は一寸面倒でしたね、一部パーツは其のままじゃ長過ぎるのでスリあわせをする様
組み立て図に解説してあります、組み立ては一気にやるとヘたれるので少しづつの方が宜しいでしょう。

さて、このキットには御丁寧に実機の解説が同梱されております(ファインモールドの製品はそうなのかな?)
かなり詳しく説明されていてヒコーキ好きな方にはお得気分を味わえます。

それからこのキット、極小パーツがありますので、組み立て時にはピンセットが必要ですが
すぐパーツが何処かに飛んで行き易いのでご注意を・・・・・・
私も実際ラジエーターが飛んで行方不明になり、往生しました、
仕方ないのでランナーを削り出し、色を塗ってそれらしく見せています。







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