************ ストーリー前解説 ************ |
その日、アタマカタイ砂漠で警戒行動をとっていた とある航空隊の新米パイロットの不幸な話である。 |
「砂漠の朝がこんなに寒いとは思いもよらなかった。」 ステンレス製のマグカップはグローブ無しでは持てないほどに熱い。 「くそっ、腹が立つ!!」 砂漠の寒さも熱いコーヒーも確かに苛立ちの原因だ だが、そんな事は些細なことにしかすぎない。 俺は信じられないものを見たんだ。 本当だ、本当に見たんだ・・・。 スホーイ設計局はとんでもないものを作ったもんだ、空のロールスロイスが インチキ野郎のトリックに引っかかってオシャカにされてしまった。 「チっ・・・俺の腕の問題か・・・」 思い出した事でまた苛立ちは募る。 俺は第20航空隊第二小隊ウィングマンとして警戒行動で アタマカタイ砂漠北側より砂漠に突入してすぐの事だった。 イシケン軍の琴線に触れたかのように、 すぐさまイシケン軍の迎撃部隊が続々集まってきたのだ。 俺達はヤツラとヘッドオンですれ違いすぐさまリーダーの後を追って右にブレイクをかけた。 そこからは、敵機とGと自分の体力との戦いだった。 砂漠の空は双方の戦闘機の描く軌跡によって絡み合った白い毛糸のような飛行機雲で埋め尽くされる事になった。 ふと気が付くと、俺はリーダーとはぐれていた、 しかし、今はリーダーの安否よりも目の前のフランカーの方が重要な事だった。 こいつを落せば俺は初の撃墜1機目(スコアー)だ。 手持ちのミサイルは全て誘導に失敗し残りの兵装はM60バルカンのみとなっていた。 しかし、今俺はフランカーのケツにピタリとつけ、絶好の射撃ポジションにいる。 照準器のど真ん中に奴を追い詰めトリガーを絞る、 曳光弾を含んだ弾丸がスジとなって奴に吸い込まれる。 「HIT!!」 そう思った瞬間、とんでもないものを見ることになった。 奴の機体が急に仰角を増すと一気に下方消え去ったのだ。 「プガチョフコブラ?!」 俺の機体はあっという間に奴をオーバーシュート(敵の前に踊り出て)し、 呆然とする俺を正気にさせたのはミサイルにロックオンされた事を示すアラートだった。 次の瞬間背中に強烈なキックを喰らった、そのあとの事はよく憶えていない・・・。 砂漠で身を隠す事は事実上不可能な事だった、 明け方イシケン軍に捕まる前に味方のへりに救出されたのは運がいいとしかいえない。 砂漠の寒さや、熱いコーヒーに文句を言うのは筋違いだ。 しかし、奴(俺を落したフランカー)のことを思い出すと このヘリの中で発砲したくなるほど腹が立った。 奴は、初めから遊んでいたんだ、俺との距離を考えミサイルがロックオンする微妙な距離を保ち、 バルカンを撃ちたくなるような位置に俺をおびき寄せたんだ。 あのインチキな曲芸をするために・・・ 「俺はコメディアンか・・・」 恐らく奴のガンカメラには、マヌケにもガンカメラの前に飛び出る俺の愛機が映っているだろう。 そして、空戦教育用のビデオとして新米達に鑑賞され一生笑いものにされるに違いない。 「右の翼に白い狼の描かれたフランカー」いつか絶対落してやる・・・ |
商品名 | F-15c EAGLE |
メーカー | HOBBYCRAFT/輸入元ツクダホビー |
スケール | 1/144 |
購入場所 | イエローサブマリン新宿店 |
価格 | ¥400円 |
備考 | 商品の原型はARIIの商品と同じです。 モルドの甘さと値段を考えると当然ARIIをお奨めします。 モルドの甘さはありますが、合いが意外と良いのにはびっくりしました。 コックピット、パイロット、増槽はありません。残念 |