【 音楽雑記 】

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2004年2月15日

〜 ストーンローゼス 〜

久しぶりにこの雑記を書くが、
そのきっかけになったのがこのストーンローゼズというバンドである。

ロック好き、とりわけブリティッシュ系のものが好きな人なら、
とうの昔に知っていなければならない、
このバンドを知らない奴はロックを語る資格なし、とまで形容される程のバンドらしい。
かくいう自分もその名前と、ある1曲(後述)のメロディー部分だけは知っていた。

で、なんとなくきちんと彼らのアルバムを聴いてみたら、
これがまた、久しぶりに大当たりしたのである。
最近かなり音楽的には不感症になってしまっていた自分であったが、
ここまで聴きこめるアルバムがあるというのは驚きである。

その後ネットで色々と彼らのディスコグラフィを調べてみたが、
成る程、コイツらも一筋縄じゃないってことが良く分かった。
ま、そこら辺のうんちく説明は、そういうきちんと調べているところに任せるとして、
自分は、自分的にどこがよかったかを書くとする。

彼らのアルバムは、本当の意味でのオリジナルアルバムは2枚しかなく、
1枚目が出てから2枚目が出るまで5年の歳月がかかったそうだ。

では、アルバム1枚目まさしく彼らのバンド名と同じ 「 Stone Roses 」(1989年発表)から。

1曲目:「 I wanna be adored(憧れられたい) 」

普通こういう曲は一番最後にするくらいまったりした曲。
音量レベルが小さいと 「うわ、もう始まってたの?」 というくらい静かに地味に始まってたりする曲。
これをしょっぱなに持ってくるということで、どうにもコイツら普通じゃないぜ、って、思っちゃったりする。
「憧れられたい」という卑屈な曲名からして普通じゃないけどな・・・
( ちなみに自分はそういうの大好き レッチリの pee(豆) とか )
しかもこの曲イントロが長い。(2枚目のアルバムの1曲目ほどじゃないけど・・・)

で、この曲が1990年頃にフジテレビの深夜に地味に放映されていた「BEAT UK」という番組で、
ライブ紹介されていたわけ。
ボーカルの顔も良く見えない程くら〜いステージでスモークかかって、
なんだか「やるきねぇ〜」というけだるい感じでクラゲかなにか、
海洋生物のようにゆらゆら、たゆたいながら歌っているのが妙に印象深くて、
それでそのときに名前とサビの部分のメロディをインプリンティングされたってわけ。

こいつらの曲は基本的にキャッチーなメロディで、
メロディーだけ聴くと結構癒し系か?という印象を受けるので、
普通の人でも結構とっつきやすいのではないだろうか。

だけど、根底にあるのはやっぱりロックなんだよな。
その辺が分かる人が聴くとすごくプンプン臭うワケ。

で、次の曲。
2曲目:「 She bangs the drums 」

これまた実にさわやかでとても透き通った感じのメロディの曲。
ドラムとベース進行で始まってギターが加わっていく出だしがとてもさわやかでキャッチーだ。
こういうのを聴くと、「あ、この方々は素敵なさわやか真面目君達なんだ」と、だまされる。

基本的にデスメタルとかスラッシュメタルとかハードコアパンクとかの人達以外、
ロックお兄ちゃんだって結構フツーの曲もちゃんと演奏します。(どこかひねてるけど)

なんとなくどこか70年代のサイモン&ガーファンクル的な感じがするけど、
それはこいつらが、それなりに先輩方をリスペクトしているからなんだろう。
或いは少なくともそういう先人のアーティストに影響を受けたということか。
最近はそういうものはすっかりなくなって、
ほとんどレコード会社の収益目的音楽しかなくて実につまらん。(インディーズは別)

3曲目:「 Waterfall 」
4曲目:「 Don't Stop 」

そろそろ自分がこいつらを評価する曲が始まる。
2曲目もいいのだが、そういう感じの曲ばかり続くと、
「あ、なんだ、こいつらは本当に素敵なさわやか真面目君達なんだ」
ということで飽きてハイさよなら、になるのだが、
この3曲目から、あぁコイツら古いねぇロックやってるねぇというのが始まる。
(ってか1989年発表アルバムだからそもそも古いって)

こういうのってなんとなくビートルズのアルバム、
サージェントペパーズ ロンリーハーツ クラブバンド を思い出す。
いわゆるアルバム1枚に収録されている曲が、
全部一貫したテーマに基づいてまるでストーリーのように組まれているというやつだ。
オペラやクラシックの組曲みたいなもんだろうか。
と、こいつらのはそこまで一貫しているわけじゃないけど、
それでもこの3曲目とそれにそのまま途切れることなく続く4曲目はかなり気に入った。

やっぱりどことなく水の流れのようにたゆたう感じがして、
しかも音質がとても透き通ったクリアな感じで、
なおかつボーカルがまた、やたらとまったり歌うもんだからやっぱり癒し系かと騙される。
( いや、コイツラもろ癒し系ですよ、と、言う奴も居るが・・・ え、そうなの? )

やっぱりなんとなくサイモン&ガーファンクルを思い出す。
キャッチーな曲だ。
でも、所々流れる演奏が普通じゃないなという匂いがプンプンするんだってば。
プログレチックなんだもん。
あ、そうか、こいつら曲間の演奏がロックだよ、やっぱり。
なんかプログレっぽいよ。

4曲目は3曲目から続くわけだけど、どことなくビートルズの曲を思い出す。
結構インストゥルメンタルパート多いしね。
こういう曲はトリップ出来て好きだねぇ。
音響編集もまさしくそれを狙ったかのように仕上げているし。

脳内トリップ出きる曲というのは自分的にハマってしまう。
昔はシタールあたりで演奏していたフラワームーブメント時代のロックですな。

こういう曲はアメリカのバンドでは出来ないねぇ。

5曲目:「 ByeBye Badman 」

あ、やっぱりさわやか癒し系だった、オレが間違ってた。
うん、癒し系でいいや、コイツら。
と、いう感じの曲。

やっぱり70年代テイストプンプンのキレイで優しい曲。
ほんとメロディーがキャッチーだ。

例えるならえーと・・・カーペンターズチック?
昔のカントリーミュージック的な部分もちょっと入っているような感じもする。
でもサビの部分好きだねぇ。

非凡・・・なんだろうか。
ギターのリフも優しい感じ。

6曲目:「 Elephant Stone 」( CDのみ、レコード判では未収録、しかもキクメン未入手 )
7曲目:「 Elizabeth My Dear 」( 未入手 )

8曲目:「 (SongForMy) Sugar Spun Sister 」

恐らくCDじゃなくてレコードだった頃のB面の1曲目だったであろう曲。
ごめん癒し系確定でいいや。
2枚目のアルバムが強いインパクトがあるから、
チンピラロック兄ちゃんだと思っていたけど、
こりゃどうとっても癒し系のさわやか青年グループだ。
( その割にかなりマスコミに対しては毒舌だったらしいけど )

なんか、ホント優しいメロディの曲ですな。
悲しいことがあった日の次に、暖かい日差しがさして、
なんだかもういいやって気分の時の曲だろうか。
(書いてて恥ずい奴だなオレも)

この曲も好きよ。

9曲目:「 Made Of Stone 」

70年代フォークロック確定。
サイモン&ガーファンクル的な曲だ。
曲の構成が分かりやすいからキャッチーでもあるわけだ。
でも途中の演奏を聴いているとうまいなーって感じがする。

10曲目:「 Shoot you down 」

あぁ・・色んな音楽を聴いてきたんだろうなコイツらって曲。
うまいねぇ、こういうのを作れってセッション出来るんだから、やっぱり非凡なんだね。
しかも要所要所うまいことまとめてるねぇ。

暖かい水の上にゆらゆら浮かんでいるような感じの曲。

11曲目:「 This is the one 」

ギターとベースがキレイですな。
こういう曲って クランベリーズ とか スザンヌベガ とかにもありそう。
イギリスのバンドがやりそうな曲だよね。
もちろん癒し系のさわやかな曲。

おかしいな、キレイな癒し系の曲ばかりだ。
2枚目のアルバムを出す前までになんかあったのかな〜

ほんと、どの曲もメロディがキャッチーですな。

ひょっとしたら、オレ2枚目のアルバムの方が好きなのかな。

12曲目( レコード版でのラスト曲 ):「 I am the resurrection 」

いいねぇ、ドラムからベースとコード進行がシンプルな出だし、好きだねぇ。
全部キャッチーなメロディの曲だけど、飽きがこないというのは、
実はそれぞれの曲の構成がそれなりに違うからなんだねぇ。

よくネタ切れにならずにさわやかな曲ばかり色々用意出来るねぇ。
かなり色んな音楽を聴いたんだろうなぁ。
しかも最後の演奏部分がすごくいいねぇ。

最初の曲の感じがガラッと変わって、
ジャムセッション部分が結構カッコよくて、
ちょっと不良のロックのあんちゃんって感じ。

こういうパートを持ってきて、しかも演奏が出来るってところが普通じゃないんだよな。
ギターリフとかすげぇかっこいいな。プログレっぽいしさ。
取り敢えず後半トリップ出来たのでかなり良し!
レコード版はこの曲で終了ということだけど、
後半のギターリフのインストパートからして、
成る程この曲を最後にもってきたってのも分かる。

13曲目(ラスト):「 Fools Gold 」( CDのみ、レコード判では未収録 )

お!これまでとは違う感じのメロディがきたぞ、ってな曲。
あ〜しかもかっこいいねぇ、大変よろしいねぇ、自分はこういうの好きだねぇ。
ギターを弾くような感じで弾く感じのリフがかっこいい。
やっぱりこいつらロックに感化されたな、ってことが匂う曲だ。
取り敢えずかっこいい。
サビの部分のギターがちょっとワルくてかっこいい。

ということで、前半「 Waterfall 」あたりでプログレっぽい匂いを感じて、
後半の曲でロックを感じて、やっぱりコイツらロックじゃんという結論に至るアルバムでした。

で、続いてファンの間でも評価が分かれる2枚目のアルバムに行く。
しかも最初のアルバムが出てから5年という月日が流れて、
そんでもって実質これが最後のアルバムというアルバム 「 Second Coming 」 だ。

1曲目:「 Breaking Into Heaven 」

来ましたねぇー、いよいよ来ちゃいましたねぇー、
こいつら5年の歳月の間に何があったのかは知らんけど、
よほど、何かあったのかというくらい、
陰鬱で鬱屈でトリップしたカオス的な出だしで始まるね。

しかもやたらインストパートが長い!
こうくるともうまさしくプログレだ。
自分はちょっと気違いじみたトリップ曲って大好きなんだよねぇ。

全部で11分という、60年台後半あたりに出た、
プログレ系やサイケデリック系のロックならばこういう感じの曲はよくありました。
(ジャンルは違うけど大好きなドアーズも大抵最後の曲は10分以上ある)

で、カオス状態の出だしから、密林のジャングル的な雑音が、
だんだん楽器が混じり始めてメロディが生まれ始める。

つまるところ、人類が単なる「音」から「音楽」を作り始めて行く過程を表現したそうだ。
で、ようやく後半に曲が始まるわけなんだけど、
これがまた、1枚目のさわやか君の癒し系メロディではなく、
ちょっとワルっぽい曲をやってるわけ。

ところが、ボーカルが全然ワルっぽくなくて、
相変わらず 「 オレ、ヤルキねぇ〜 」 みたいな感じで歌うのだが、
これがまた妙にハマっちゃうわけ。

「 ロックやるけん、オイの魂しいば、こめて歌うけん、よう聴けやおまんらぁ!! 」
というのを良く耳にするが、( 敵をたくさん作りそうなので実名は書きません )
そういうのって、ハッキリ言って悪いけどくだらないです。
自分的に。
そういうの、どうにも キ ません。
( いや、自分もかなりヒネててスレてるから・・・ )

ま、それはいいとして、とにかくこの1曲でキツイの一発かまされたって感じです。
この曲好きですねぇ。
やっぱ、心境の変化を起こした何かがあったんでしょうか?

後半のギターリフも実にいい感じでブルースぽいロックしてます。

2曲目:「 Driving South 」

きたねぇ、きましたねぇ、またしてもきましたねぇ。
ギターリフが実にワルそうでロックしちゃってますねぇ。
こういうリフ大好きなんだよねぇ。
チンピラロックのあんちゃんみたいで。
( 日本のヤクザとかのチンピラはかっこ悪いけどさ )

そもそもチンピラっておかしな韻の言葉だよなって、全然ストーンローゼズと関係ねぇな。

自分の好きなロックバンドってワルそうなんだけど、すげぇ弱そうなんだよね。
身体も細っこくていかにも喧嘩も弱くて健康不良児って感じ。

こう書いちゃすごく差別的でマズイけど、
昨今の全米チャートで上位を占める黒人筋肉マッチョの、
ギャングラップミュージックって悪いけど、全く コ ないね。
まるっきり音楽として聴きたいなっていう興味が向かないね。

3曲目:「 Ten Story Love Song 」

癒し系のメロディアスでキャッチーな曲。
そもそもタイトルからして 「なよ〜」 っていう曲。
でも、やぱりキャッチーだから聴きやすい曲ですな。
素直に好きですな。

でもって、やっぱりコイツらのいいところは、
例えばギターリフとか、曲の間奏部分がイケてることだよなぁ。

4曲目:「 Daybreak 」

3曲目とは随分違うイメージの曲なんだけど、3曲目の終わりから繋がって、
ベースから入っていく曲で、ちょっとブルースをリスペクトした感じの曲。

つってもいわゆる最近のリズム&ブルースではない。
なんかどうも最近リズム&ブルースを履き違えている連中がいるから実に困ったもんだけど、
まぁそれも時代の流れというやつで仕方ねぇか。

そもそもそういう音楽を提供する連中が、
これはリズム&ブルースです、って、いけしゃぁしゃぁとアナウンスしやがるもんだから悪い。

ところで、この曲、後半のジャズセッション的なインストが実によくて、
ダサダサに書くとノリノリって感じである。( ってこの行全部がイテェなオイ )
後半は実にかっこいい。

5曲目:「 Your Star Will Shine 」

なんか60年代のストーンズを思い出した。
曲に入ってからのイメージは違うけど 「アズ ティアーズ ゴー バイ」 あたりの出だしのギターみたいな。

まったりしたゆっくりした曲なんだけど、
やっぱり60年代のロックにもこういう感じのやつって結構あったような、
どこか懐かしさを感じさせる曲だ。

ストーンズの「魔王賛歌」あたりに混じってそうな曲か、
或いはフラワームーブメント時代の匂いがする曲かな。

6曲目:「 Straight To The Man 」

ジャズというかブルースというか、
まぁ昔も若いロックバンドがちょっと感化されてリスペクトされて、
背伸びして似たような曲をやるとこんな感じの曲が出来上がる。

本人達がそう意識したかどうかは全く分からない勝手な憶測だけど、
そんな感じの曲かな。

別段良いとは思わないけど悪いとも思わない曲。
捨て曲?間を繋ぐ曲?さぁ、そこんところは分からないけど、
少なくとも次の曲が良すぎるので、引き立て役として感じてしまう。

7曲目:「 Begging You 」

これはすげぇかっこいい。
実に分かりやすいかっこよさをもっている。

出だしからしてかっこいい。
ズンズン腹に来るベースがすげぇかっこいい。
ギターもちょっといやらしくていいねぇ。
ノリノリですな。

吐き捨てるように言い放つ 「 Begging You 」 ってのがいいし、
後半スローテンポした部分で吐き捨てるように言い放つ部分もかっこいい。

音の編集効果も実にウマイこと仕上げたなぁ。

こういう曲を作れて演奏できるあたりがウマイ。
しかもちゃんと自分達のオリジナルな音に仕上げているという点で、
こいつらがよくいるよくあるバンドとは違って非凡だなセンスを持っていることがわかる。
メンバーはそれぞれかなり色んな曲を聴いて育ったんだろうか。

この曲は是非とも大音量で聴くことをおすすめする。

8曲目:「 Tightrope 」

これまた好きだねぇ。
乾いた大地と照り返す太陽が眩しい厳しい大地、
西部開拓時代のアーリーアメリカン(インディアン)を彷彿するというか、
歌詞を知らないので分からないけど、(恐らく全然違う歌詞だとは思うけど)
まぁスローなソウルフルなバラードなんだけど、
アコースティックなギターでなんとなくT−REXの前身の、
ティラノザウルス レックス を思い出しちゃったよ。

こういうのを聴くと、やっぱり60年代とか70年代のロックの匂いを感じるわけです。
とかいいつつちゃんとそれなりに個性があって、
単なるモノマネだけでは出来上がらない曲になっています。

とにかくこの曲も非常にかっこいい曲で好きですな。

9曲目:「 Good Times 」

かったるいゆっくりとしたけだるい感じのスローなブギってところか。
前作のさわやか癒し系とは一変した曲をやってる。
やっぱり5年の間に何かあったな。

別段好きでも嫌いでもない曲だ。

後半のリズム&ブルージィなギターリフを聴いていると、
こいつらジミーヘンドリックスにも感化されたのか?
(まぁロックやってんなら不思議ではないが)
って、気がする。

10曲目:「 Tears 」

おいおい、ジミーペイジかよ、レッドツェペリンかよ、
という感じのアコースティックギターから始まる。

こういうなんだかアメリカ西部開拓時代チックなソウルって悪くない。
( ひょっとしてイギリスやアイルランド民謡にもこういうのってあるのか? )
でも、ボーカルは相変わらずソウル込めてないけど。
うーんそこがまたいいんだよなぁ。

ギターリフいいよなぁ・・・
レッドツェッペリンの 「 Over The Hills And Far Away 」 とかのギターもこんな感じだけど、
途中のギターパートが寂寥感が出て、なおかつ頼りなさげなボーカルが相乗効果で、
さらに曲全体のワビを効かせている。
後半のギターインストを聴くとかなりのセンスを感じる。
文句なくウメェ。

かっこいいぜ。

11曲目:「 How Do You Sleep 」

あ、マジかっこいい。
ヤルキのないソウルってマジかっこいい。
ってか、他の連中じゃまず失敗するだろう。

なんとなく日差しのいい午後にダラケながら聴くとバッチリな感じの曲。
さわやか癒し系といやぁ確かにそうなんだけれども、
なるほど5年も年取るとこういう感じに優しくなれるわけね。

そういう曲。
気に入った、好きだねぇ。

12曲目:「 Love Spreads 」

ひょっとして途中からアメリカ南部のいい感じのブルース系のソウルバラードに感化されたのか?
ギターリフがもろソウルになってるぞ。

デビューしたてのストーンズがチャックベリーとかに感化されたように、
イギリスッ子のちょっとつっぱりたかったこの坊や達も、
やっぱりそういう変遷をたどったのか?

と、まるっきり勝手な推測で決めつけたけど、
そんな感じがする普通なら一本ぶっとい骨が入っている力強いソウルバラードなんだけど、
相変わらず弱っちい無気力ボーカルがそのイメージを彼ら独特の音にしている。

いや、確かに色んなロックが既にやってきてきたことがベースになっているわけで、
別段こいつらが始めてこういう世界を開拓したわけじゃないんだけど、
よくここまで消化して自分達のものにしてきたと思うわ。
器用なだけでここまで出来るだろうか。

まぁそんなごたくはどうでもいいとして、素直にかっこいい曲。
だけど最高にノッてくる曲ではない。

で、これで終わり?と思っていると、シークレット曲が隠されている。

13曲目:「 The Foz 」

本当は12曲しかないのに、44曲目まで分けられていて、
しかもなぜか35曲目に収録されているボーナストラックだそうだ。

感想としてはコイツら壊れて最高!というインストゥルメンタル。
もうかなりぶっ壊れている遊び曲。

なんというかストーンズの魔王賛歌を思い出したし、
ビートルズのサージェント(長いから省略)も思い出したし、
ニルヴァーナのネバーマインドを思い出した。

この3タイトルは隠し曲が用意されていて、
アルバムを締めているわけだけど、
なんかやっぱりちょっとおかしいワケ。

直球を書くとヤクでラリってトリップしたときのセッションでもいれたの?
という感じのトリップ曲。
まぁふざけていれたんだろうけど。

こういうのを聴くとやっぱりこいつらロックのハートをキッチリ持ってんだなって思う。

ひょっとしてコイツらにとってのアイドルってのが、
まさしくロックで(だってそういう世代じゃん)ようするに、
ロックに憧れてロックをやったっていうことなんだろうか?

まぁ別にそんなことはどうでもいいんだけど、
取り敢えずどこか懐かしくも新鮮な感じでハマれたやつらのアルバムだった。

こういうの久しいな。

でもやっぱりドアーズやストーンズの方が好きだい!

では最後に好きな曲をリストアアップ。

Waterfall

Don't Stop

ByeBye Badman

(SongForMy) Sugar Spun Sister

I am the resurrection

Fools Gold

Breaking Into Heaven

Driving South

Begging You

Tightrope

Tears

How Do You Sleep

やっぱ2枚目の方が ロック! って感じだね。

でも1枚目のいいよ、癒し系ロックって感じで。

結局自分が好きになれる曲ってのは、
自分がマンガ家を目指していたのもあるけど、
その曲を聴いて脳の中で何か世界がイメージ出来て、
絵を描きたい気分にさせる音楽ってのが好きになれる曲で、
じゃぁクラシックとかオペラなんかどう?と言われても、
なんか毒毒しさというか反感というか、トリップした何かがなくて、
どうにも物足りなくて、やっぱりそれをかなえてくれるのは、
自分にとっては一部の洋楽ロックだったりするのだ。

そして、こいつら ストーンローゼズ はどうなの?
と、問われれば間違いなく絵を描きたくなれる音楽をやってくれる奴らだった、
と答えられる、ということで今回の雑記を締めることにする。

なんだか、ドアーズとか他のヤツラのも書きたくなっちゃった。

おはり。


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