【 アホンダラ達の空 】

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◆◆◆ ジャッカル・ハイエナ軍団 ◆◆◆

ここは南アメリア、チョリのアタマカタイ砂漠
莫大な埋蔵量のエネルギウムを争い、
キクメン軍、イシケン軍、エーロ軍、
正規軍に傭兵軍まで入り乱れての乱戦状態である。

そんな中、したたかに生き抜いている連中がいた。
彼らは激戦続くこの地にて、墜落した機体を回収しては、
それを修理改修して売りさばいたり、時にはその機体を駆って、
圧倒的に優位な場合のみ戦闘に参加して報酬を得ていた。

そんな彼らはいつしかこう呼ばれるようになっていた。

ジャッカル・ハイエナ軍団・・・と。

さて、時は 前回の事件 があってから数週間が過ぎた頃だった・・・



姉さん!アネさん!

バチンッ!(平手打ちビンタ) 痛い!

そのアネさんってのはやめなって何度言ったら分かるんだい!

す・・すんません・・

で、どうしたってんだい?その慌てようは。

ヘ・・ヘイ!それがもう大変なんでさぁ!

とにかくもうエライめっけもんをめっけたんでさぁ!

なんだい、一体?
まさかエネルギウム鉱石でも見つけたなんて言うんじゃないだろうね?

いや、そこまでスゲェもんじゃないんですがね、
でもこりゃこれまでの中でも群を抜いてスゲェめっけもんですぜ。

一体なんだってんだい?

そりゃもう驚かねぇでくださいよアネさん!

バチンッ!痛い!もっと!

バカお言いじゃないよ!

で、いいから何を見つけたのか早くお言いよ!

ね・・猫でさぁ猫!猫をみっけたんでさぁ!

バチンッ!痛い!ステキ!

猫のどこがめっけもんだってのさ!

ち、ちち・・違いまさぁ!あね・・じゃない、リーダー。
トム猫ですよ、トム猫!アメリアの戦闘機のトムキャットをめっけたんスよ!

トムキャット!?それホントかい?

ホントもホント、しかも十分レストアすれば使える程度の損傷状態ッス!

ほぉう!そいつぁラッキーじゃぁないか。
そんな機体があるとくりゃぁ商売も繁盛するってもんさね。

へい!仰せのとおりでさぁ!

よし、そういうことなら分かった、多少の出費は構やしないから、
そいつをピンに仕上げな!

ヘイ!


数週間後・・・


姉さん!アネさん!

バチンッ!痛い!すんません!

で、その様子だと例のアレ、出来たのかい!

ヘイ!もうバッチリでさぁ!

もうリーダーのためにバッチリ仕上げましたぜ!
しかも今回はリーダーのためにスペシャルペイントでバツグンにおめかししたんでさぁ!

おめかし?まさかアクロ機みたいな派手な色じゃないだろうね!

いえいえまさか、もちろん砂漠迷彩でさぁ。

でもただの迷彩じゃありませんぜ、自分の従兄弟に画家志望のがいましてね、
こいつにデザインをさせたんでさぁ。

へぇ、アンタの家系にしちゃずいぶん洒落たのがいるじゃないか。

え、えぇヘヘヘまぁ、そういうわけなんでさぁ。
さ、とにかく見てやって下さいよ!あね・・リーダー!

どれ、じゃ見てやろうかねぇ。


◆◆◆ 製作者:キクメン 「 F-14 A トムキャット 」 ◆◆◆













・・・
・・・・

どうです!あね・・リーダー!
こいつはちょっとしたもんでしょう!?
あねさ・じゃない、リーダーの専用機ですぜ!
後部座席にゃ僭越ながらアッシがお供させてもらいますぜ!

・・・

あ・・あれ?無反応?

あ!ひょっとしてあまりにも感動して声も出ないってやつですかい?

・・いいわ。

そうでしょういいでしょう?

いいわってのはいらないって意味で言ったんだよ!バカ!

バチン!なんで!?

せっかくの機体をこんなにしちまって!
なんだいこりゃ?こんなに奇抜な迷彩、かえって目立つじゃないよ!

・・いや、でも従兄弟が言うにはこれはれっきとした迷彩だそうですぜ?

こんな奇抜で目立つ迷彩のどこがれっきとしてるんだってのさ!

いや・・あっし、あんまゲージツとか分からねぇもんで・・・

ハァ〜・・・まったく・・・せっかくの機体をこんなにしちまって・・・・
ここまでしちまったら、塗り直しにもカネがかかるねぇ・・・

ま、いいや、とにかく性能はいいんだろうからさ、
アンタ、これに乗ってたんまり金を稼いでくるんだよ、分かったね。

へ?アネさんは乗らねぇんで?

バチンッ!痛い!ステキ!もっと!

誰がこんな見てくれの悪い機体に乗るってんだい!
アンタが乗って、稼ぐんだよ!
コイツのレストアにかかった費用の倍は稼ぐまでは、小遣い抜きだからね!

そ・・そそ、そんな、そりゃないですぜ・・あねごォ・・・

ポキポキポキ!(指の関節を鳴らす音)



ジャッカル・ハイエナ軍団。

激闘乱戦続くかの地にて、彼らは今日もしたたかに生き抜いている。




◆◆◆ キット解説と製作後記 ◆◆◆

キットレビューと、製作途中記事は コチラ

ハセガワ 1/72 F-14 A トムキャット

第一印象や、製作途中の感想は別に書いたので割愛するとして、
完成させてみての感想を書こうと思う。

完成させてみて思うことは、なるほど雑誌やネット情報で言われている通り、
後期型のバラトムキットは作るのは大変だけど、かたちにすることが出来れば、
トム猫キットの中でもベストプロポーション&ディティールである、というのが良く分かった。

・・・なーんていっても、自分はトム猫を作ったのはこれが初めてなので、
そんなもんただのウケウリに過ぎないのである。

まぁとにかくカッコ E 戦闘機だということは今回かたちにしてみて良く分かった。
でもやっぱり自分はこういう誰にでも分かる優等生的カッコ良さよりも、
ちょっとダサイ、バタくさい、垢抜けてない方々の方が好きなのである。

それと、やっぱりデカイ。
作った後に意外と占有面積が小さいことに、
なるほど艦載機なんだなぁと感心したけれども、やっぱりデカイっすよ。
デカイのは自分がお金持ちになって大きな家を持つまではちょっと勘弁ですよ。

それと、自分は複座って奴はどうにも好きになれません。
これは自分の好みがバカなだけなのですが、
要するに戦闘機乗りを一匹狼のファイター、
戦士と勝手に理想像にしてしまっているからです。

でもやられた時に一気に二人の操縦士を失うのは損失という面では効率が悪いような気がします。
ようするにコンピュータを飛躍的に発展させて、
操縦士の負担を軽減しつつ、より複雑な戦術的情報収集、
情報提起、情報選択、情報判断をまかなうことが出来れば良いのですが、
訓練された人間の瞬間的な判断を上回ることは難しいです。

って、かなり話がそれましたが、(まだまだ書き足りないけど)
とにかくトムキャット、文句なしにカッコ E 機体であることは間違いないです。
飛行機好きとして、一度は作ってみて良かったと思いました。

そうそう、それからもう一つ、
バラバラトムキャットなどとあまりよろしくないネーミングをいただいておりますが、
ロシアや東欧諸国の一部の最悪メーカーに比べれば、
遥かに組みやすいキットです。
ただ、部品が多くて面倒臭いだけで、普通に作ればちゃんとカタチになります。



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