【 アホンダラ達の空 】

ドッグファイト・サーカス の入り口へ戻る

アホンダラ達の空 の入り口へ戻る



◆◆◆ (ドッグファイトサーカス外伝)コーストガード2 ◆◆

ボートは波を切って進んで行く、
取り敢えず監視区域の一番端の方へ進路を取ると、案の定、
警告ブイを無視して進入しているボートが2艇居た。

近づき、メガフォンで警告する・・・・

「此処はドッグファイト委員会から指定されている進入禁止海域です、 速やかに警告ブイの外に出て下さい!」
「おお〜? ンナ話聞いてねェぞォ〜!」

ボート上では若いカップルのグループがニタつきながらコッチを見ていやがる・・・
どうせ唯の監視員だと思って、舐めて居やがるに違いない・・・・

(チッ! 面倒くせえ・・・・)

「警告を無視すると危険です! また、これ以上此処に留まるならば、
海上警察が介入するが良いか?」

最後の切り札、ポリスを持ち出す、本当はポリスは今回は管轄外、 やって来るのはネイビーの巡回艇で、
強制排除されるだけなのだが・・・・・
(実はコッチの方がもっと性質(たち)が悪かったりする)

「あ〜・・判った判ったから、ポリスだけは呼ばないでくれェ!!」
「ソレでは直ちにこの場から離れてください、進路は・・・・・」

・・・・な? 連中、泡喰って行っちまっただろう?
大人しく話して聞く連中ばかりじゃないからな、まァ、嘘も方便って事だ。

やがてゲームが開始された、直ぐ頭の上を攻撃機の一団が飛んでいく、
こうして見ると凄い迫力がある・・・・・

低空飛行に入ると、プロペラに煽られた海面が飛沫を上げる、
同時に標的の艦艇から迎撃が始まり、次々にスモークが揚がる・・・
時折曵光弾と演出用のレーザーがお互いから飛び交い、
フィッシュを放った機体が次々に離脱していく・・・・

「すげェ・・・」

暫し見とれていると無線が入ってきた・・・

『ガガー・・・ピー・・・チーフ! 此方本部のメアリーです!!』
「なんだ?」
『ドッグファイト委員会よりレスキュー要請です、1機落ちました!』

なってこった・・・・

「各班に座標送れ! 直ぐに向かう!」
『アイサー! 座標は・・・・』

あ〜あ・・なんて事だ・・・たった今見送ったばかりだと言うのに・・・
スロットルを全開に叩き込み現場に向かう、その間、各班に指示を出す。

ボートのエンジンが唸りを上げる・・・・
船外機を2機搭載しているのでチーム内でも屈指の速さだ。
(パトロールと追跡専用に特化しているので、実際の救助には向いていない)

怪我人の有無を確かめると、全員無事との事・・・・
今、トーマスが向かっていると連絡が入った。

『ガー・・ピー・・・ち・・・エリ・・ガーガー・・』

おっと、また通信だ・・・エリックか?

『ガーピー・・・此方エリック! チーフ、ボートの転覆事故発生です!』

おいおい、なんてこった?

「状況報告!」
『進入禁止区域内にて観戦中のボートが、
低空飛行してきた参加機に煽られて転覆した模様、怪我人の有無は不明!』
「了解! 現在最初の現場に向かっている! ネイビーと連携をとって処理に当たれ、
場合によってはヘリを要請!」
『アイサー!』

指示を的確に出しながら、あちこちで発生した事故現場に廻って歩く、
ボートのエンジンも焼きつかんばかりに走り回る。

・・・・

目が廻るような一日が過ぎた・・・・・

結局給油の為、2度ほどベースに戻った他はずっと海の上に居た、
当然マトモな昼飯にゃありつけなかった、ボート上でワックバーガーとエスプレッソで済ます。

※ワックバーガ・・・・マクドナルドのアホンダラワールド名です。

さて、報告書でも書くとするか・・・・
使い古しのタイプの前に座ってキーを打ち出した。

事故発生件数・・・・・・20件(内、ドッグファイト関連6件)
怪我人・・・・・・・・・8名(ドッグファイトパイロット3名 ボート転覆に拠る5名)
死者・・・・・・・・・・0名
強制連行者・・・・・・・3名(飲酒による操船に拠って)
ヘリコプター要請・・・・2件(重傷者搬送に拠る)

・・・うん、死亡事故が無かっただけ良いか・・・
あ、そうだ、項目が一つ抜けていたな・・・

「お〜い! メアリー! お前の報告書が届いていないぞ!」
「あ・は〜い!」
「で、ビーチの方は如何だったんだ?」
「はいっ! 申告致します、本日ビーチ内での事故は0件です・・・唯・・」

ほう、珍しい事もあるもんだ・・・
そうか、ドッグファイトに夢中で泳いでいるやつが居なかったんだな

「で、なんだ?」
「は、はい・・その・・迷子が・・・100件程・・・」
「な・迷子がァ?」

メアリーの話では、ゲームに夢中になり、
皆アホみたいに空を見上げていて自分の子供が何処に行ったか、気が付かなかったそうだ・・・・
お陰で本部の中は一時託児所と化したらしい。

「それと〜・・スリ、置き引きの被害が相当数出ています、ポリスにも連絡したのですがァ・・・ううう」

メアリーが涙声で報告してくる・・・・

どうやらコッチの被害が相当酷かったらしい、対処しきれずポリスに出張ってもらったのだが、
それでもてんてこ舞いだった様だ、こりゃ明日からが思いやられる・・・・

オレは再びタイプを打ち出しながら、ため息をついた。

「・・・迷子が100件と盗難・・・・はァ・・」

速く帰って熱い風呂に入りたい。

END




え〜・・・前回投稿した(ドッグファイトサーカス外伝)コーストガードの続編です。

前回は一日の始まりをお届け致しましたが、今回は日中の目の廻るような忙しい様子を書いて見ました。

今回のボートはチーフ専用艇で他のチーム内のボートとは違うタイプを用意しました、
基本カラーは同じですがマーキングは前回よりソレらしくしてみました。



船外機を2機搭載しているのでパワフル、また、相当速いイメージがありますが、
脚の速さに重点を置いた為に実際の救助活動には不向きと言う設定です。



ダッシュボードはのっぺりした1枚物でしたが、
サイズに少し余裕があったのでパネルを自作追加してあります、
メーターのサイズは『大体こんなカンジ〜』・・・ってな感覚で決定。



1:16スケールバイクのメーターを貼りつけ、上から穴を開けたパネルを貼り付けて製作しました。

マーキングは・・・・・私のモデル製作の原点に返りO・H・Pシートの直張り!!
(いつものラベルシール切らしていたモンで,・・・つい・・・・)



お陰で接着材の影響で、塗幕の一部が滲んだり色が飛んだりしちゃいました(アイタタタ)

ではキット紹介です(価格は度忘れ・・確か1700円位だったと・・・)

2モーターマーキュリーボートファミリークルーザーSTR-17SP-0

メーカー ミツワモデル

ノンスケールモデル(ハンドル・シートほぼのサイズから1:24に近いか?)





ドッグファイト・サーカス の入り口へ戻る

アホンダラ達の空 の入り口へ戻る